退職日前後に行う手続き

退職日前後に行う手続き

私テリオスは、2017年1月に長年勤めた会社を自主退職しました。

1965年生まれということもあり、肉体的や年齢的にも再就職は難しいと判断していたので、今後はネットビジネス収入で生活していくこととしました。

ここでは、今回初めて「退職」を経験して行った手続きについて解説します。

チワワン

パパさん、28年間のお勤め、ご苦労さまでした。
ありがとう!ここでは、私の体験談を記事にしたよ。

テリオス

退職日前に行う手続き

退職関係の手続きについては勤務先でさまざまだと思いますが、私が勤めていた会社では、必要な書類も含めて一覧表形式で送付されてきました。

その中から、私なりにポイントだと思ったことについて書いていきます。

退職所得の受給に関する申告書

退職所得の需給に関する申告書」の話の前に、退職金について少し解説しますね。

退職金というと、退職時に一括で受け取るイメージですが、近年では、一時金に替えて年金で受け取ったり、一時金と年金を一定の比率に分けて受け取ったりすることも選択できる企業が増えています。

私の勤め先でもこの方式が採用されていましたが、いろいろ考えた結果、以下のように退職時に一括で受け取ることにしました。

退職金の種類 受取可能な時期 実際の受取時期
退職一時金(30%) 退職時 退職時に一括
企業年金(60%) 60歳以降or退職時
確定拠出年金(10%) 60歳以降or退職時

理由としては、先立つモノとしてお金が必要なこともありますが、60歳以降での企業年金を選択した場合、会社が倒産したらどうなるの?という不安もあったからです(たぶん、倒産はしないと思いますが、今のご時世、何が起こるかわからないから…)。

そして、これら退職金には全て『退職所得』として所得税・住民税がかかってきます!

では、どのように税金を払うのでしょうか?

そこで登場するのが「退職所得の需給に関する申告書」です。

退職時には会社から、退職金の課税について説明や資料送付があると思いますが、選択肢は2つです。

それぞれ、以下のモデルケース(国税庁のホームページに掲載のケース)で退職金手取り額の違を見てみます。

  • 勤続年数:29年9カ月(退職所得控除の勤続年数は繰り上げになるので30年)
  • 退職金:2500万円

申告書を提出した場合

勤続年数に応じた退職所得控除が行われ、その金額に対して課税されます。

会社に提出すれば、源泉徴収方式で税金を納めてくれます。

まず退職所得控除額の計算ですが、下表のように、勤続年数によって計算式が変わります。

勤続年数 退職所得控除額
20年以下 40万円✕勤続年数(80万円に満たない場合には80万円)
20年超 800万円+70万円✕(勤続年数-20年)

モデルケースの場合は、以下のようになります。

退職所得控除額=800万円+70万円✕(30年-20年)=1500万円

次に課税退職所得金額です。これも下表のように計算式が定められています。

計算式
課税退職所得金額=(退職金-退職所得控除額)✕0.5

モデルケースの場合は、以下のようになります。

課税退職所得金額=(2500万円-1500万円)✕0.5=500万円

課税退職所得金額まで算出できたので、ここから所得税と住民税が計算できます。

所得税は「超過累進課税+復興特別所得税」になります。

超過累進課税の一覧は以下の表を参照ください。

課税退職所得金額 税率 控除額
0.1万円から194.9万円まで 5% 0万円
195.0万円から329.9万円まで 10% 9.75万円
330.0万円から694.9万円まで 20% 42.75万円
695.0万円から899.9万円まで 23% 63.6万円
900.0万円から1799.9万円まで 33% 153.6万円
1800.0万円から3999.9万円まで 40% 279.6万円
4000.0万円以上 45% 479.6万円

モデルケースの場合は、以下のようになります。

超過累進課税=課税退職所得金額✕税率-控除額
=500万円✕20%-42.75万円=57.25万円

復興特別所得税とは、東日本大震災の復興支援を目的に平成25年から平成49年まで超過累進課税に+2.1%する制度です。

復興特別所得税=超過累進課税✕税率
=57.25万円✕2.1%=1.2022万円

よって所得税は下記のようになります。

所得税=超過累進課税+復興特別所得税
=57.25万円+1.2022万円=58.4522万円

住民税は、課税退職所得金額に対し一律10%(市町村民税6%・都道府県民税4%)が課税されます。

住民税=500万円✕10%=50万

以上から、退職金の(源泉徴収された)手取り額は以下のようになります。

退職金手取り額=退職金-所得税-住民税
=2500万円-58.4522万円-50万円
=約2391万

申告書を提出しない場合

退職金に一律、20.42%の所得税率が掛けられ、源泉徴収が行われます。

所得税=2500万円✕20.42%=510.5万円

住民税=申告書提出の有無に関係ないため前述と同じ50万円

退職金手取り額=退職金-所得税-住民税
=2500万円-510.5万円-50万円=約1939万円

ただし、提出しなかった場合でも、確定申告することで所得税の精算が行われるため、還付金が期待できます。

また、退職年に確定申告できなくても、5年間遡って申請することが可能です。

「退職所得の需給に関する申告書」は提出しよう

「退職所得の需給に関する申告書」の提出有無で、退職金手取り額に2391万円-1939万円=452万円の差が生じることを、どう思われますでしょうか?

提出しなくても、後の確定申告でこの差は埋めることができるのかもしれませんが、逆に提出しないデメリットは何もありません。

なので、私は迷わず提出しました。

テリオス

さて、この申告書はどのようなものでしょうか?

私の場合は、会社からの送付資料に同封されていましたが、国税庁のHPからもダウンロードできます。

参考までに、会社からの資料にあった記入例についてアップしておきます。

「退職所得の受給に関する申告書」の記載例

住民税の手続き

住民税は、前年の所得に対して計算された年税額を12等分して、6月から翌年5月の毎月の給与から控除(特別徴収)されています。

1月から5月の退職にあたっては、5月までの住民税残額を一括で徴収されることが義務付けられているため、退職金から一括徴収されます。

私は1月に退職したので、このパターンでした。

テリオス

会社の独自様式に記入し提出することで手続きは済みます。

6月から12月に退職する場合は、下記のいずれかの方法を選択することになります。

  1. 退職金から翌年5月分までを一括控除する
  2. 納税通知書で直接市町村へ支払う(普通徴収)

退職日後に行う手続き

健康保険を切り替える

会社で健康保険に加入していた場合、退職後は健康保険の切り替え手続きが必要です。

切り替え方法には以下の選択肢があります。

  1. これまでの(会社の)健康保険を任意継続する
  2. 国民健康保険に加入する
  3. 家族の社会保険の扶養に入る

ここでは、私が選択したaのパターンについて解説します。

健康保険を任意継続

退職後引き続き2年間、個人で健康保険の被保険者になることができる制度です。

期限 退職後20日以内
場所 会社または健康保険組合
必要
な物
・任意継続被保険者資格取得申請書
・1か月分の保険料
扶養家族がいる場合
(再扶養認定のため)
・健康保険被扶養者認定申請書
・扶養に入れる人の住民票(本書)
・収入が確認できるもの

私の退職前後でも、奥さんは私の扶養範囲内でのパートをしています。

国民保険と迷いましたが、最終的には任意継続を選択しました。

迷ったらとりあえず任意継続を選択!という声が多かったからです。

退職後20日を過ぎてしまったら申し込みはできなくなりますし、やめよう(国民健康保険に切り替えよう)と思ったらいつでも変更できますので。

任意継続の場合の注意点
今までの健康保険証は退職前に返却する必要があり、新しい健康保険証は退職後に郵送されます。つまり、健康保険証が手元にない期間が発生しますので、ここは要注意です。私の場合は1週間くらいでした。

また、この制度には会社の負担がありませんので、全額が加入者の負担になります。

年金を切り替える

会社で厚生年金に加入していた場合、退職後は年金の切り替え手続きが必要です。

切り替え方法には以下の選択肢があります。

  1. 国民年金に加入する
  2. 家族の社会保険の不要に入る

ここでは、私が選択したaのパターンについて解説します。

国民年金に加入

期限 退職後14日以内
場所 居住地の市区町村役所の国民年金窓口
必要
な物
・年金手帳
・離職票または退職証明書
・身分証明書

失業保険を受ける

失業保険は働く意志はあるのに失業状態にある人が受給できる手当のことで、正式には「雇用保険の基本手当」といいます。

自己都合退職の場合、失業保険の給付日数は90~150日で、申請してから受給までに約3カ月かかります。

失業保険の受給期限は退職日から1年間です。

1年たつと給付日数が残っていてももらえなくなるので、申請が遅くなると満額受給できない可能性もあります。

手続きに必要な離職票は退職後10日以内に交付されるので、郵送され次第できるだけ早く手続きをするようにしましょう。

期限 離職票が交付され次第できるだけ早く
場所 居住地を管轄するハローワーク
必要
な物
・雇用保険被保険者証
・離職票1
・離職票2
・身分証明書
・写真2枚
・本人名義の普通預金通帳